2011年04月12日

デフレの正体−経済は「人口の波で動く」・藻谷浩介

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彼の論は明快である。

経済は人口の増減に左右される。
特に15〜64歳までの「働くし消費する」世代の人口が重要である。
その人口が多ければ、経済は拡大し、少なければ縮小する。

現在の日本は「働かず消費もしない」高齢人口が多い。
悪いことに、この消費をしない世代がお金を持っている。

お金を使わなければ、経済は縮小する。
経済の縮小は、その国の資産価値を低下させる。
その結果、使わないお金の価値は下がってしまう。

どうせ価値が目減りするなら、
使ったほうが国のためになる。
使わない金は「死に金」だ。

企業の生産性向上の誤解も面白い。

効率を求める企業ほど、
人件費を削減して、経費を減らそうとする。

その結果どうなるか?
お金を使う世代の収入が減るため、
消費が抑えられ、経済は縮小する。
効率化のワナはここにある。

本当に生産性を向上させたいのなら、
付加価値額を高めることを考えなければならない。
他の人に回すお金が多いほど、付加価値額は高まる。

人件費を削減するということは、
個人がお金を使うチャンスを減らしてしまうので、
お金の流れは少なくなり、付加価値額は小さくなる。
その結果、お互いを苦しめ合うことになってしまう。

本書の凄みは、数字の読み方にある。
しかも、その数字は専門的なものではなく、
一般的に誰もが調べることができるものだ。

彼が口をすっぱく指摘するのは、
そういう簡単な数字の確認をせずに、
世間の空気に、何となく流されてしまう危険性だ。

素人のみならず、経済の専門家すらそうだ。
いや、むしろ専門家のほうが強い偏見を持っている。

知識が壁となってしまうのか?
知識を次代への踏み台とできるのか?

新しい時代は、
希望と絶望のはざまにある。

posted by 四代目 at 20:17| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月11日

ツイッター社会論・津田大介

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テレビなどにも登場する
ツイッター第一人者的存在、津田大介。

彼の文章は、140字で表現するという習慣からか、
簡潔かつ実用性に富んでいる。

物事を外から観察することに長けており、
理論的な冷静さを失うことはない。

本書の最後には、勝間和代氏との対談が掲載されているが、
2人が一致する意見のひとつに、
「これからのツイッターは素人が変えていく」
というのがあった。

一部マニアから全世界に瞬く間に広がったツイッター。
新たな境地へと向かうには、想定外の力が必要とされている。
posted by 四代目 at 10:55| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月03日

「図解でわかる! 日本が破綻しない10の根拠」

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日本破綻いかんに関わる諸問題は、
近年のホットイシューである。

そして、GDPの2倍を超える累積赤字が
その争点の要となるのが常である。

本書には豊富なデータとグラフが満載である。
それらの数字をどう見るかは読者次第であろう。

もっともタチが悪いのは、
数字の意味をわきまえずに、
他人の論に論を重ねることである。

他人の論でも、
いったい、その論の大元は何なのかと
問うことを忘れてしまっては、
的を外し続けることとなる。

基本的な数字を
どのような角度で見るか?
絶対数なのか?対比なのか?

論に数字が出てくると、説得力が増すだけに、
数字は「諸刃の剣」となりかねない。

本書を読んで、
己に刃が向かぬことを祈る。


posted by 四代目 at 06:45| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月27日

「ニュースの読み方使い方」池上彰

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すっかり有名人となった池上彰氏。

もともとはNHKの記者だった池上氏。
その修行時代が赤裸々につづられている本書。

彼の情報収集に対する貪欲さは凄まじいばかり。
情報を得ることが、無上の喜びであるかのようだ。

本書を通して、彼の「わかりやすさ」は、
決して一朝一夕に成し得たものでないことが良くわかった。
何年にもわたる経験に加え、たゆまぬ研鑽には、
感心しきりである。

posted by 四代目 at 11:56| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月07日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

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大ヒットには理由がある。
明らかに面白い。

表紙を見ただけでスルーしてしまう人も多いかもしれないが、
決して薄っぺらな内容ではなく、その充実ぶりには目を見張るものがある。

言わずとしれたドラッカーの「マネジメント」を題材にしているわけだが、
その思想の骨子となる要素を、実にわかりやすい例え(高校野球)を用いて解説している。

「野球部の顧客とは誰か?」
「顧客が野球部に求めているものとは?」
「マネジャーの資質とは?」

一体、これらの質問に簡潔に答えを出せる人はいるのか?
「わかりきった答え」で満足していないか?
答えはもちろん本書文中にある。

本書を研修のテキストとする企業が後を絶たないように、
確かに、本書はビジネス的思考として価値が高い。

しかし本書の魅力は、きっとそのストーリーだろう。
弱小野球部が甲子園を目指すという、陳腐なテーマにも関わらず、
そのストーリーは、確実な盛り上がりと感動を与えてくれる。

100年以上前の名著が、このような形で再び脚光を浴びるとは‥‥。
普及の名著には、やはりそれだけの理由がある。
posted by 四代目 at 07:06| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする