【送料無料】デフレの正体 |
彼の論は明快である。
経済は人口の増減に左右される。
特に15〜64歳までの「働くし消費する」世代の人口が重要である。
その人口が多ければ、経済は拡大し、少なければ縮小する。
現在の日本は「働かず消費もしない」高齢人口が多い。
悪いことに、この消費をしない世代がお金を持っている。
お金を使わなければ、経済は縮小する。
経済の縮小は、その国の資産価値を低下させる。
その結果、使わないお金の価値は下がってしまう。
どうせ価値が目減りするなら、
使ったほうが国のためになる。
使わない金は「死に金」だ。
企業の生産性向上の誤解も面白い。
効率を求める企業ほど、
人件費を削減して、経費を減らそうとする。
その結果どうなるか?
お金を使う世代の収入が減るため、
消費が抑えられ、経済は縮小する。
効率化のワナはここにある。
本当に生産性を向上させたいのなら、
付加価値額を高めることを考えなければならない。
他の人に回すお金が多いほど、付加価値額は高まる。
人件費を削減するということは、
個人がお金を使うチャンスを減らしてしまうので、
お金の流れは少なくなり、付加価値額は小さくなる。
その結果、お互いを苦しめ合うことになってしまう。
本書の凄みは、数字の読み方にある。
しかも、その数字は専門的なものではなく、
一般的に誰もが調べることができるものだ。
彼が口をすっぱく指摘するのは、
そういう簡単な数字の確認をせずに、
世間の空気に、何となく流されてしまう危険性だ。
素人のみならず、経済の専門家すらそうだ。
いや、むしろ専門家のほうが強い偏見を持っている。
知識が壁となってしまうのか?
知識を次代への踏み台とできるのか?
新しい時代は、
希望と絶望のはざまにある。





