2011年07月06日

ちぐなぐな日本の電気事情。節電するためには、もっと効率的なシステムが必要である。

日本の節電には、世界も関心を寄せている。

アメリカのブランド・グループは、「高機能なスマートメーターと、電力使用量を顧客が確認できるディスプレイを組み合わせることによって、電力需要を20%削減できる」という。

この案は、使っている電力を「見える化」して、節電の意識を高めようという提案である。



こうした機器をすでに導入しているのが、ニュージーランドである。

2010年の段階で、スマートメーターは、「全体の3分の1」に普及しており、2013年末までは「80%」まで拡大予定である。

ちなみに、韓国でもこの手の話は進んでおり、昨年の導入率は14%、今後10年間で100%を目指している。



日本では?

残念ながら、スマートメーターは試運転の段階を出ていない。



また、日本は「発電」と「送電」が分離されておらず、この点でも、日本は世界に立ち遅れていると言わざるをえない。

発送電の未分離により、日本の電気料金は「世界一高い」とまで言われている。

例えば、アメリカでは、この分野での自由化が進んでおり、3000社以上が参入。熾烈な競争の結果、電気代は、大雑把に言って、「日本の半分」である。

アメリカの一般市民は、電力会社の電気代を比較しながら、安い会社、安い会社へと流れてゆく。



日本における発送電の未分離は、再生可能エネルギー(太陽光・風力)の普及の足枷(あしかせ)にもなっているという。

再生可能エネルギーは、天候に左右される不安定さがあるので、電力会社に買取りを拒否されるケースがあるのだ。



日本の発送電未分離は、電力の安定供給という面では、世界をリードしている。停電時間の少なさがその証明である。

しかし、今後の電力多様化を考える上では、百害あって一利なしと言わざるをえない。

脱原発を成すための、最初の関門が、ここにある。

経団連の会長が、発送電分離に難色を示すと、楽天の三木谷氏は、経団連からの脱退をほのめかしたという。



加えて、日本には、東と西で電力周波数が異なるという問題も懸念される。

周波数が違うために、東西の電力融通がそう簡単ではない。

これら、日本の固有の電力事情は、世界的にも奇異である。

WSJ曰く、「日本には、電力問題を解決するための道具は揃っている。だが、それを使う智恵がない」。




「世界の電力事情」関連記事:
日本が原発を選んだ頃、デンマークは風力発電を選んだ。そして、今…。

韓国は世界3位の電力浪費国(一人あたり)。その格安電力の舞台裏は散々だった。


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2011年07月01日

夢あふれる次世代の発電。温泉、温度差、宇宙太陽光‥‥、ドラえもんが近づいている。

原子力発電という巨大発電方式が、瓦解した感のある日本。

54基ある施設は、現在17基(およそ30%)が稼動するばかりで、再稼動の見込みがないままでは、来月3月までには、日本中の全原発が停止することとなる。

国民感情が発露し、日本列島に「脱原発」の声が高らかに響きわたる中、原発の将来は楽観できないものとなっている。



しかし、それでも、各電力会社の株主総会では、「原発継続」が多数を占めた。

電力会社の株を保有する株主たちは、電力会社と利害をともにするため、感情にまかせて原発廃止を決議するわけにはいかないのである。

何より、原発に代わりうる発電方式は、今のところ存在しない。



しかし、国民感情の発露は無駄ではない。

原発という発電方式の「原始性」、「非効率性」が万民の知るところとなった。

もし、原発に代わりうる有望な策さえあれば、原発という大木は、遠からず伐採される見込みが出てきているのだ。



その有望な芽は、すでに双葉を広げ始めている。

今回取り上げる「温泉発電」、「温度差発電」、「宇宙太陽光発電」などが、次代の希望として俄かに脚光を浴びている。



火山大国の日本は、温泉に事欠くことがない。

今まで、温泉を利用する発電といえば、「地熱発電」がその代表格だった。

しかし、「地熱発電」をするには、大地を掘削する必要があり、最悪の場合、「温泉が枯れる」懸念があった。



静岡県の熱川温泉が試みようとしている「温泉発電」は、温泉関係者が懸念した「温泉枯れ」の心配とは一切無縁。

なぜなら、温泉発電は、普段は捨てているも同然の「お湯の熱」だけを利用するためである。

温泉の余分な熱で、アンモニア水を沸騰させ、その蒸気を発電に利用するという仕組みである。

発電量は、一般家屋600軒に太陽光パネルを設置する発電量に匹敵する。

400キロワットの発電設備のコストは、2億円。発電コストは1キロワットあたり「15円」となる。

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「温度差発電」というのも面白い。

こちらも温泉の廃熱を利用するわけだが、温度差さえあれば、温泉でなくとも、冷たくてもOKだ。

先の温泉発電は、温泉の熱を「間接的」に利用するものだったが、温度差発電は、熱を「直接」電気に変える。

2種類の異なる金属の間に、「ゼーベック素子」と呼ばれる薄い板を挟み込めば、温度の差が電力量となる。

室温と体温ほどの差でも、電気は起きる。温泉のお湯と川の水でも、電気は起きる。雪や氷も発電に利用できる。

何と夢のような技術であろうか。自然界は温度差に満ち溢れているではないか。

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新発電は宇宙をも味方につける。

太陽光パネルを宇宙に打ち上げるという壮大な発電方法が「宇宙太陽光発電」である。

宇宙の光は強くてまぶしい。発電効率は地上の10倍だという。おまけに天気は一年中安定している。

宇宙から電線をひくのか?

そんな必要はない。宇宙空間で得た電気は「マイクロ波」に変換され、「無線」で地球へと送られる。地球で受け取ったマイクロ波は、再び電気へと変換されて利用可能となる。

もはや、電気は「コード」を必要とせず、コード変換するだけでよいのである。

宇宙太陽光発電は、技術的には実証済みであるが、そのコストはべらぼうに高い。

現在、原発1基分の発電量を得るのには、数兆円かかる。

2030年を目途に、建設費用1兆円、発電コストは1キロワットあたり「8円」を目指しているという。

この分野は、日本の独壇場であり、世界は日本を目指して開発を急いでいるそうだ。

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新たな発電は、我々に希望を与えてくれる。

今のところ、原発がなければ火力発電か?ぐらいしか発想できないが、実は水面下では、様々な発電方法が試行錯誤されており、時に応じて、水上に浮かび上がる準備を着々と整えているのだ。

現行の発電方式は、何らかのエネルギーでタービンを回すという、原始的なものである。ところが、次世代型の発電方法は、奇想天外、やっとドラえもんも活躍できる時代が来たなと思わせる。

まだ時間はかかるのであろうが、電気を起こすために時代を逆行する必要はなさそうだ。いつまでも化石燃料があるわけでもない。

自然界、そして宇宙はエネルギーに満ち溢れている。




「次世代エネルギー」関連記事:
日本が原発を選んだ頃、デンマークは風力発電を選んだ。そして、今…。

捨てられた熱を拾って発電する「熱電発電」。「拾う神」による新技術。

サハラ砂漠から日本へ電気を送る、気宇壮大な計画が始まっている。


出典:WBS エネルギー再興 第5回 “次世代”発電の可能性

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2011年06月05日

発電の方法を、お金にたとえて分類してみる。

電力の問題を考える。

発電には様々種類があるが、大きく3つに分けられる。

1.化石燃料による発電(石油・石炭・天然ガスなど)

2.原子力による発電

3.自然エネルギーによる発電(太陽光・風力・水力など)

これらは、「お金の性質」と重ね合わせて、分類したものである。



1番の化石燃料というのは、お金でいうと「貯金」である。

取り崩しながら使って、なくなったら「ハイ、おわり」である。限界の見えている分野である。



2番の原子力というのは、お金でいうと「借金」である。

将来に支払いを延期するのである。

原子力発電で必ず出る「核のゴミ・放射性廃棄物」は現在処理できない。どこかに埋めるか何かして、あとは「知らん顔」。借金を未来の人々に丸投げである。

どこに埋めたか忘れても、放射線は何万年と出続ける。我々が現代社会で原子力を使えば使うほど、未来の人々が将来払う代償は、大きくなり続ける。



3番の自然エネルギーというのは、お金でいうと「給料」である。

安定して、毎月入ってきて、使っても、またいずれ入る。バッテリーの技術が進めば、貯めておいて「貯金」することもできる。

いわゆる再生可能なエネルギーである。



1〜3で将来性があるのは、どう考えても3番(自然エネルギー)である。

給料なしに、貯金だけでは将来が不安だし、ましてや借金をし続けるのは精神衛生上、健康に悪い。

おそらく、多くの人々にとって、そんな答えは分かりきったものである。



しかし、現実はそうなっていない。

貯金を切り崩すのは、まだ良いとしても、将来に借金を残すのはどうか?

借金ができるのは、信用があるからである。

我々の文明には、借金に値する信用はあるのだろうか?



貯金(化石燃料)・借金(原子力)・給料(自然エネルギー)を、

略奪(化石燃料)・破壊(原子力)・循環(自然エネルギー)とも例えてみる。



現在あるものを奪う「略奪(化石燃料)」、奪うどころかブッ壊す「破壊(原子力)」、今あるものを大事に使う「循環(自然エネルギー)」。


生活圏が小さければ、「略奪」や「破壊」行為は、ある意味、知らん顔できる。

しかし、現代ほどに人間の影響が地球の隅々まで行き渡ってしまうと、自分で自分の物を「奪って壊す」ということになってしまう。

もはや、我々にとって「使い捨て感覚」は危険行為なのである。

繰り返し使うという「循環」の発想なしには、現在の生活レベルを維持していくことは不可能だ。



とはいえ、子供でも分かることほど、大人には難しい。

タバコはやめられないし、お酒もやめられない。


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2011年05月27日

目指せ!全原発分の太陽光発電。ソフトバンク孫氏の野望。

太陽光をはじめとする自然エネルギーへ向け、日本が動き出している。



「全国の休耕田(20万ha)・耕作放棄地(34万ha)の2割(10万ha)に太陽光パネルを設置すると、原発50基分の発電(5千万kW)が可能」

ソフトバンク孫正義氏はこう言う。「電田プロジェクト」である。

すでに10以上の県が候補地の名乗りを上げているそうだ。

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現在日本の原発は54基。うち稼動中は17基(稼働率50.9%。通常は6〜7割)。

孫氏の目指す原発50基分とは、現在の日本のほぼ全ての原発分の発電量ということになる。



あおられた大阪府知事・橋本氏も大胆発言。

「新築住宅にソーラーパネル設置を義務化します。」

自身で「難しいとは思いますが」とつけ加える。



孫氏の主導する「自然エネルギー協議会」に賛同する都道府県は、現在26。全国の半数以上の都道府県が賛同していることになる。

日本の民間企業、そして地方自治体の動きは速く、力強い。何よりも具体的だ。



菅首相は「浜岡原発」の停止を要請し、脱原発へ向かおうとしている。

先日、スイスも2034年までの脱原発を宣言。

ドイツも世論に押される形ではあるが、従来の脱原発路線に回帰。



こうした動きを、アメリカ・ロシア・フランスは不快に眺める。

巨利がからむ原発産業は、おいしすぎる。まだ食べられるのに捨てるのは「もったいない」ということだ。



出典:テレビ東京
サミット開幕 菅総理の発言は
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2011年05月24日

24時間OK、天候に左右されない「地中熱」。冷房消費を3分の1に削減。



今年の夏が暑くなるのは確実である。

電力不足により、エアコンの設定温度が上がるのが確実だからである。



対策のひとつとして「地中熱」が注目されている。「今から工事しても夏までに間に合う」という施工のスピードが魅力だ。住宅なら工期は1ヶ月である。

「地中熱」は、「地下約100mまで掘削、埋めたパイプに水を循環させ、地上のヒートポンプで温度調整を行う」。冷房の電力を3分の1に削減できる。

地下100mの世界は「夏涼しく、冬暖かい」。地下世界の温度は、地上とは逆である。地中熱はこの温度差を利用するのである。


「地中熱」は海外で広がり、日本では「北海道や東北」を中心に普及しているという。

普及の妨げとなっているのは「300万円(住宅の場合)」という価格。しかし、設備の「寿命が長い」ので、長い目で見れば充分もとはとれるという。

太陽や風力の発電は「天候に左右される」が、地中熱は「気候に関係なく、24時間安定して使える」という魅力がある。



いまだ知名度が低いため、普及のスピードは遅いものの、今後普及が進めば、施工費用が下がる期待もある。

政府は企業を中心に「補助」を始めた。脱原発に向けたエネルギー革命は、ゆっくりと前進中である。



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