2011年09月23日
あわや世紀の大停電? ニューマン・エラーが救った韓国のブラックアウト。
9月15日、「韓国」で起きた「大停電」。
予告なしの計画停電(?)であったため、韓国は大混乱。エレベーターに取り残されるは、信号は消えるは、病院が真っ暗になるはで大騒ぎ。
この日、韓国では残暑にも関わらず「異常な暑さ」に見舞われたのだという。
その結果、予想を超えて電力使用量が「うなぎ昇り」状態。天井なしかと思われた。
あせった韓国電力取引所は、急遽「停電」の措置へと踏み切った次第である。
ん?
電力取引所とは何ぞや? この中間的そうな存在が、国家の停電という大決断が許されているのか?
許されてはおらず、より決定力のある知識経済部(日本の経産省)にお伺いを立てた。ところがお偉方の指示は「停電はせずに善処せよ」。
そう言われても、「善処」のしようがない。ますます焦った電力取引所は、天下の大停電という「見切り発車」をしてしまったのである。
これには韓国の李明博大統領も「カンカン」。
緊急に関係者を全員呼び出し(正座?)てキツく叱責。
崔重卿(チェ・ジュンギョン)知識経済部(日本の経産省)長官が、責任をとって「辞任」という幕引きとなった。
ところが、話はまだ終わらない。
停電を敢行した韓国電力取引所の「見積もり(予備電力)」に誤りがあったのだ。
この日、停電に踏み切ったのは、安定供給が可能な予備電力「400万キロワット」を下回る「343万キロワット」しかなくなってしまったからだとされた。
しかし、343万キロワットあると思っていた予備電力は、実際には「24万キロワット」しかなかったのである(厳しい見方ではゼロだったとも)。
つまり、韓国電力取引所の見積もりは「甘すぎた」。
しかし、この「甘さ」が功を奏したのである。
もし、見切り発車をしていなかったら……、韓国が「ブラックアウト」である。
一度そうなってしまうと、最悪の場合、復旧に数日を要してしまうことも。
不思議な偶然の連なりが、韓国をブラックアウトから救ったことになる。
韓国の電気料金は日本の3分の1程度である。
政府の支援により、電力会社が「赤字」で電気を作ってくれているからだ。
韓国の電気料金があまりにも安いため、韓国国民は電気の「浪費グセ」がついてしまっているのだとか。
日本は期せずして「節電大国」となっている。
何だかんだ言って、結局この夏を乗り切ってしまった。
世界的にも電気料金の高い日本は、「節電イコール節約」にもつながるため、節電のモチベーションは上がりやすい。
しかし、もし電気料金が3分の1だったとしたら、今夏ほど節電の意識は高まったであろうか?
資本主義世界には、「モノの価格は市場が決める」という大原則があるが、放っておけば混乱をきたすことがあるのも事実である。
秩序が形作られる前の「無秩序」は不可避なのである。
しかし、価格を人為的に統制するというのも「至難の業」のようである。
ある自然農法家の方が、こんなことを言っていた。
「一度剪定(枝を切ること)してしまったミカンの木は、一生剪定を続けないといけない。
枝を切らない自然樹形を作り出すには、最初から最後まで決して枝を切ってはならないのだ。
一度枝を切ってしまった木を自然のままに放っておくと、それらは良い果実をつけずに、いずれ枯れてしまう。」
人が作りし経済は、何らかの人の関与を必要とする。
そして、経済規模が巨大化するほど、その関与は難しくなる。なぜなら、直接的に操作しにくくなるためである。
伝言ゲームの伝言者が多くなるほど、ちょっとした間違いも「信じられない誤ち」に変わってしまうことがある。
今回の韓国の大停電は、伝言ゲームの間違いが幸いにも「結果オーライ」になってくれた。
海を隔てたお隣りの国民としても一安心の幸いであった。
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