中国が石炭を燃やしたお陰で、温暖化が止まった?
チグハグに聞こえるこの事実は、アメリカとフィンランドの研究結果である。
理論はこうだ。
石炭を燃やすと、「硫黄」が排出される。
空気中に放出された「硫黄」の粒子(硫酸塩エアロゾル)は、「太陽光」を遮(さえぎ)る。
その結果、太陽光が充分に地表に届かないため、温暖化が和らいだという次第である。
つまりは、石炭燃焼によって出た硫黄が、地球に日陰をつくったということだ。
この現象は、第二次世界大戦後の、先進各国の経済成長期にも見られた現象だという。
この時期、日本をはじめ、欧米各国も盛んに「温室効果ガス」を排出したが、同時に「硫黄」も大量に排出されたために、「温室効果ガスの影響が相殺された」というのだ。
事実、温暖化が進行するのは、「先進国が硫黄排出量を削減する取り組みを始めた1970年初頭ごろから」だという。
世界の石炭消費の7〜8割は「中国」の消費と言われ、中国は「世界最大の温室効果ガス排出国」である。
かつては、石炭を燃やせば燃やすほど、汚染物質も撒き散らしていたわけだが、近年、中国でも「汚染物質・除去装置」の設置が増え始めている。
ところが、この措置により、地球温暖化が加速し始めているというのだ。
それなら、硫黄を処理しないほうが良いと思うかもしれないが、事はそう単純ではない。
「大気中の硫黄は、酸性雨や呼吸器系の疾患の原因となるなど、数々の有害な影響をもたらす」
硫黄を使って温暖化を防止しようとするのは、「毒をもって毒を制する」ようなものだと、研究者の一人、カウフマン教授は述べる。
今回の研究結果は、硫黄排出を肯定するものでは決してないことは、留意しておく必要がある。
誰も、「中国のような汚い空気の中で生活しようとは思わないだろう」。
2011年07月08日
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