借金で首が回らなくなったギリシャでは、国を挙げての「大バーゲン」が開催されようとしている。
・エアバス4機
・国営クジ
・国営競馬の免許
・スポーツ賭け屋とカジノの利権
・複数の港湾
・国営郵便局
・水道会社2社
・ニッケル採掘会社と精錬所
・軍需物資メーカー
・電力とガスの独占企業体
・通信事業者
・銀行6行の株式
・数百マイルの道路
・使われていない空港
・古いオリンピック会場
・数千エーカーの土地 などなど。
果たして、買い手はつくのか?
これらの資産の多くは、長年売りに出されているにもかかわらず、「買い手がついていない」という。
それでも、ギリシャは2015年までに500億ユーロ(約5兆7000億円)を、国有資産の売却から調達するよう、圧力をかけられている。
2000年以降のギリシャの民営化収入は、たったの100億ユーロ。今回の計画は、「その半分の期間で、5倍の収入を上げなくてはならない」のだ。
こうも条件が厳しくなったのは、前回の救済資金の1100億ユーロが底をつき、またもや追加の1000億ユーロが必要となったからである。
ギリシャに金をやるのは、「排水溝に捨てるようなもの」と言われるわけである。
それなら、いっそのことデフォルト(債務不履行)して、ゼロからスタートしたほうが、よっぽど楽かもしれない。
しかし、欧州の厳しいパパであるドイツが、「それ(デフォルト)を許さない」。ギリシャがデフォルトすれば、「欧州のあらゆる銀行が、支払い不能に陥るから」である。
ギリシャに対するドイツの要求は厳しすぎて、ギリシャ国民はそれに猛反発。抗議デモ、抗議デモで徹底抗戦の構えである。
国民の猛烈抗議の声の中、ギリシャ議会は、ドイツの示した厳しい財政緊縮法案を「承認」した。
現在のギリシャの首相は、ギリシャ版ケネディー一族の御曹司「パパンドレウ首相」である。
先の不信任決議をも乗り越え、今回また、難しい法案を可決させたことになる。
パパンドレウ首相の母親はアメリカ人。父親のアンドレス・パパンドレウ氏も、ギリシャ首相を務め、戦後最長の在任期間を誇った。ちなみに祖父も首相経験者である。
その一族である、現首相のパパンドレウ氏は、「断固たる姿勢を示すのが苦手」と批判され、「シェイクスピアの悲劇的に優柔不断な主人公」に例えられている。
パパンドレウ首相は、「政治的な野心」をほとんど出さずにきたが、その権力欲のなさが、かえって支持率を拡大させたとの見方もある。
先月16日、アテネで抗議デモが激化した際、パパンドレウ首相は、野党党首に電話して、退陣の意向を伝えた。
しかし、野党側は逆に首相の続投を支持。与党にも懇願される形で、退陣の提案は撤回された。
その状況は、先の日本の政局にも似ているが、その内容は正反対である。
その後の信任投票においても、「与党の造反はなかった」という。
無欲の勝利であろうか。
今回の法案が通ったことで、ギリシャは一安心といったところだが、「問題の先送り」だという意見も根強い。
いったい、ギリシャ問題はどういう形の解決を見るのであろうか?
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2011年07月03日
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