世界に冠たる大企業の「ソニー」が、ハッカーという「愉快犯」に、良いように「してやられた」。
ソニーの運営する約20のサイトが侵害され、プレイステーションネットワークは数週間にわたる「閉鎖」に追い込まれた。
直接的な被害額は「およそ1億7000万ドル(約140億円弱)」、ソニー株は「24%下落」し、CEOであるハワード・ストリンガー氏の報酬は、16%カットされた。
優秀なハッカーたちにとって、大企業のサイトは「穴だらけ」だという。
最先端とされる企業の防御ですら、ハッカーたちは簡単に突破できる。
「今まで泥棒に入られたことがなかったから、ドアは開けっ放しだった」と語るのは、ハッカーに標的にされた経験をもつ企業である。
今や、顧客データは、企業の「プロダクツ以上に大切な存在」と言っても過言ではない。
「大量のデータの効果的な活用が、生産性と利益率の拡大のカギを握る」。
情報セキュリティへの信頼が失われれば、顧客は容易にそのデータを提供しなくなる。顧客の充分なデータが得られなければ、効率的に売上げを伸ばすことも叶わなくなる。
かつては「深い堀に囲まれた城」に大切に保管されていたデータも、現在は「ワゴンセール」のように手荒に扱われていると、あるセキュリティ会社のCEOは語る。
というのも、一方的な情報伝達から、「双方向」のコミュニケーションへと発展したため、「各社は自らの脆弱性を大幅に高めてしまった」のだ。
ソニーのプログラムエラーは、「どれも企業の力が及ばないほどではない」という。
問題となるのは、セキュリティーに対する「意思の欠如」、企業上層部の「認識不足」だそうだ。
今回の愉快犯(ラルズセック)は、「よい旅を」という陽気なメッセージとともに姿をくらましたが、「不満を抱く原始的アナーキストの若者」は彼らだけではない。
愉快犯たちは、ユーモアとともに企業の脆弱性を暴くことが「生きがい」であり、存在意義である。
かつてソニーが訴えたことがある天才ハッカー「ジオホット」は、アメリカSNS最大のフェイスブックの正社員として迎え入れられた。
企業とハッカーの「不思議な共存」が始まっているようだ。
企業にとって、ハッカーは害虫でもあり、益虫でもある。
2011年07月01日
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