2011年06月17日

ペットとして大人気のミニブタ。意外にも清潔で賢いブタたち。



アメリカ人の「飼いたいペット」、イヌ・ネコに次いで、第3位は…、

「ミニブタ」

今や、アメリカ国内では、100万頭ものミニブタが、ペットとして飼われているという。

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アメリカの「ミニブタ」ブームの火付け役は、ミニブタの「ネリー」。

芸達者のネリーは、ボール遊びなどで、テレビ・CMに引っぱりダコ。全米に一躍大ブームを巻き起こす。



ペットとして飼われるブタは「ポットベリー(太鼓腹)」という種。

ブタの野生種である「イノシシ」に近い小型の体型で、大きくなっても体重60kg程度。

家畜用の「大ヨークシャー」という種は、体重300kgにもなるというから、「ポットベリー」は、その5分の1。十分に「ミニ」なのである。



もともと、ミニブタ「ポットベリー」は、中国南部から東南アジアにかけての農村地帯で、家畜として飼育されていたという。

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そんな田舎ブタのポットベリーが、ヒョンなことから、1950年、ヨーロッパで「動物園」デビュー。

ヨーロッパで人気を博したポットベリー。1985年、カナダへ渡り、そして運命の地・アメリカへとたどり着く。

芸達者ネリーの活躍により、ミニブタ「ポットベリー」は大ブレイクしたという次第である。



テレビで大人気となったポットベリーであるが、「アイドル」としての道の他に、「警察官」としてもスカウトされた経緯もある。

麻薬犬ならぬ、「麻薬ブタ」である。



犬は「地上の匂い」を察する能力は極めて高いものの、「地中の匂い」までは、嗅ぎ分けられない。

ところが、ブタは「地中の匂い」を嗅ぎ分けられる。フランスのブタが、地中のキノコ「トリュフ」を探し出せることをご存知だろう。

麻薬は、地面に埋めて隠されることもあるので、その捜査のため、ミニブタに白羽の矢がたったのだ。

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麻薬犬の訓練官が、ブタを訓練して驚いた。

犬よりも物覚えが良いのだ。

犬は、繰り返し、繰り返し訓練しないと、なかなか覚えないが、ブタは、一発で覚えるという。



ブタの賢さは、研究者の間でも定評がある。

迷路を解く実験を動物にさせると、ブタが決まって一番になるといい、その知性は霊長類に次ぐものだと言われている。



ところが、そんな賢いブタさんにも、一つ欠点があった。

「仕事が遅い」のである。

犬なら数十分で終わる仕事に、ブタは数時間もかかってしまう。

この欠点は、麻薬ブタとしては致命的であった。警察の仕事はスピードが命。

ブタの丁寧すぎる仕事ブリが「アダ」となって、警察からのオファーは二度と来ることがなかった。



人間の先入観によって、ブタほど名誉を毀損された動物も珍しい。

ブタは「不潔」の代名詞とされる。

しかし、それは人間が狭い場所に、ギュウギュウと飼育していたためであり、ブタの責任ではない。

ブタの本性は「無類のキレイ好き」である。

ペットで飼っても、トイレはしっかりしているという。ブタは自分の排泄物の匂いが嫌いで、いつも居るところから、できるだけ離れた場所をトイレとする習性がある。



先に述べた「知性」もそうである。

誰もがブタは「能無し」と思い込んでいる。

「ブタに真珠」、「ブタもおだてりゃ木に登る」、世界各地にブタをバカにした格言は山とある。

ところが、ペットとして飼ってみると、皆その賢さに驚くのだ。そして、その意外性に魅かれてゆく。



医療の現場でも、ブタは重宝される。

意外にも、ブタは人間の臓器と共通点が多い。

臓器の構造、仕組み、働きなどが似ているため、臓器移植の研究は盛んである。



一見かけ離れたようにに見える、ブタと人間。

なぜ似通った臓器を持つのか?

お互いの「雑食」という食生活が、そうさせたと言われている。



雑食は臓器を似せると同時に、知性も発達させる。

食べる物の種類が多いほど、頭を使う必要がある。食べ物それぞれによって、実る時期や食べられる部位などが、異なるためである。

この雑食性が、ブタの知性を発達させたのではないかと言われている。



東南アジアの片隅でブヒブヒやっていた田舎ブタが、世界に躍り出るやアメリカン・ドリームを体現して以来、ブタは今までの不名誉を挽回しつつある。

ブタに真珠を与えると、高値になるまで保管しておくかもしれない。



家畜からペットへと転身をとげたミニブタ「ポットベリー」。

その意外な人気は、知られざる人間との共通性にあるのかもしれない。





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出典:いのちドラマチック
「ポットベリード・ピッグ 偉大なるミニブタ」



posted by 四代目 at 07:32| Comment(0) | 動物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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