地球の7割は「海」、
そして「海」の9割は、
光の全く届かない「深海」である。
つまり、地球の6割は「深海」なのである。
人間にとっては、未知の領域ではあるが、
地球の半分以上を占める、広大な世界なのである。
その「深海」には、
我々の常識を超える多様な生物が生息している。
その一つが「ゴエモンコシオリエビ」。
漢字で書くと、「五右衛門・腰折り・海老」。
熱水の湧き出る場所の近くに住むことから、
「五右衛門ブロ」を連想したようだ。
そのエビは、何と真っ白。
光のない世界では、白い生物が多いようだ。
「もやし」のようなものだろう。
科学者たちの間では、
深海に住む生物が、一体何を食べているのか謎だった。
光がないから、植物プランクトンもいないのだ。
今回の調査で、深海のエビを捕獲し、
何を食べていたかが判明した。
バクテリアだった。
しかも、このエビは
自分の体毛にバクテリアを飼っていた。
体毛に育つバクテリアをパクパク食べて生きていた。
そのため、捕獲してから半年間、
一切エサをやらなくても生き続けていた。
半年後のエビの体毛には
バクテリアがいなくなってスッキリしていた。
このエビの他にも、
バクテリアを主食とする深海生物は多いという。
では、そのバクテリアは何を食べているのか?
驚くことに、
人間には猛毒の「硫化水素」だった。
地上の生物にとっては、
空から降り注ぐ「光」が
基本的な食を形成する。
深海には、その光がないため、
海底から湧き出る物質が、
基本的な食となる。
海底のマグマからは
様々な物質が湧き出てくるが、
それらのほとんどは、地上の生物には猛毒だ。
しかし、猛毒あふれる世界が日常の「深海」では、
それらが普通の食事となっているのだ。
全くもって世界がひっくり返ったような世界だ。
出典:NHK体感!グレートネイチャー
「潜航!深海のオアシス」

